カヤックは、2002年から鎌倉に本社を置いています。短期的な経済合理性だけを考えるなら、東京に本社を置く方が効率的だと思います。
僕らは「面白さ」=「多様性」だと考えています。個性ある企業が、それぞれの地域で、地域の特色を生かしながら発展していく。その地域に住みたい人が、いきいきと働いている。そんな企業や地域が増えていけばいいと思います。
富の格差や環境問題が深刻化し、これまでの資本主義が限界を迎えているといわれます。テクノロジーの進化によって、大量生産・大量消費と輸送を前提とした経済システムもまた、大きく変わりつつあります。
その中で、地域から始まる新たな資本主義の形があるのではないかと思うようになりました。名づけて「鎌倉資本主義」です。
地域固有の魅力を資本と捉え、企業や自治体が力を合わせて、その資本を最大化する。そのことによって、企業の成長と地域の持続可能な発展を可能にする。
「組織は戦略に従う」といいますが、「戦略は数字に従う」と思います。目に見えない価値を「地域資本」とみなし、指標化することによって、資本主義のメカニズムに組み込む。これまでのGDPを補完する新たな指標をつくり出すことができたなら、それは豊かさの再定義になるのではないでしょうか。
それぞれの地域には固有の魅力があり、それぞれの地域資本があります。経済的な資本はもちろん、自然や文化に代表される地域環境資本、人のつながりやコミュニティーのような地域社会関係資本。僕らはこの3つの総体を「地域資本」としています。それぞれの地域が、独自の地域資本主義を実現できたなら、「面白さ」=「多様性」のある社会になると思います。
鎌倉から、新たな地域資本主義の話ができたらと思っています。
面白法人カヤック
代表取締役CEO 柳澤 大輔
まちの社員寮
鎌倉で働く人のコミュニティをつくりたい。そんな思いから、鎌倉の会社でシェアする「まちの社員寮」を準備しています。
まちの人事部
鎌倉の会社が力を合わせて、鎌倉で働く人を増やしたい。鎌倉に拠点を置く企業が「人事部」をシェアして、合同採用説明会・合同研修などを行なっていく予定です。